南條皇と言う男は・・・・・

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母親のラパンで最寄り駅まで付くと 既に弟の翼一家が待ちぼうけを食らっていた。 「晶!おっせえよ!」 弟の翼の立つ場所まで車で来ると 助手席を開けながら文句を言う。 「こら、翼君。 すみません晶お義姉さん」 「いいのよすみれちゃん。 こんなの馴れっこだから・・・・」 「晶おばちゃん、久しぶりだねぇ。 今年もお年玉貰わなかった!」 甥っ子の俊樹9歳がネチネチと苦情を言う。 「俊樹!なんて事を言うの!」 「あはは、いいよ。 俊樹と正樹にはあとでお小遣いあげるから」 「「 やったぁ! 」」 「すみませんお義姉さん・・・・・・」 弟の翼一家は、 唯一実家から離れた場所で暮らしている。 と言っても、電車で1時間くらいの場所だから 遠いとも言えない位だけど・・・・ 今日は、春休みと連休が重なった事もあり 実家に泊まりに来る事が決まってたそうだ。 「__ったく、折角嫁に行けたのに さっさと追い出されて帰って来るなんて・・・・」 「翼君!そんな事言っちゃダメよ!」 「翼、何であたしが追い出された限定なんだよ」 「だってそうなんだろう?実際。 晶ってモテそうなのに、いざ付き合っても 中学の時から長くもって半年が限界だったじゃん」 「__っぐ・・・・・・」 翼が言う通りだから、何も言い返せないのが悔しい。
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