南條皇と言う男は・・・・・

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弟の翼の言う通り わたしは小学生の時から身長が伸びて 顔もそこそこだと自負していて ありがたい事に、しょっちゅう告白されていた。 わたしの人生の中で、自分から告白をした事は3回。 中学の時と高校の時に1回ずつ。 残りは、そう、皇に告白した時。 中学と高校の時も、告白を断られた事もなかったし ましてや、他に付き合った人は 全員告白された方だった。 だから、皇に告白した時も 正直、断られるとは頭の片隅にもなかった。 あの時、わたし達がいる女子短大の演劇部と 皇達がいた大学の演劇サークルで合同で公演会を開く事が決まり わたしと、高校の時からの親友の 真帆と花音と3人で皇達の大学に向かった。 行ってすぐに全員で集まって自己紹介した際、 わたしは、面と向かって立つ皇に一目ぼれした。 同じく真帆と花音も、叶大君と恭司君に 心を奪われている様子だった。 だから 「__っね、3人で告白しない?」 初顔合わせの日、練習が終わって自分達の大学に戻る際に わたしから2人にそう声を掛けた。 「っえ?告白?」 わたしや真帆よりも身長が低くて 着ている洋服や、持ち物なんかもラブリーにまとめた花音が 驚いたように目を見開いて聞いて来るから 「そうよ。だって、あの人達って あのサークルのメンバーじゃないらしいじゃん。 寄せ集めでいるらしいからさぁ 今回の公演が終わったら会う機会無くなっちゃうよ?」
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