南條皇と言う男は・・・・・

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公演会が終わっても 真帆と花音は叶大君と恭司君との待ち合わせの為に 二人の大学に通っていた。 わたしは断られたから行く用事はない。 真帆達には、 今度またチャンスを見て告白をするとだけ伝えたから 二人もそんなわたしに 「一緒に行こう」って誘って来なかった。 気を遣われているのがわかると とても遣り切れなくなる。 断られても、粘っていれば いつか私の方に向いてくれるかもしれない。 持って生まれたボジティブな考えで わたしも2人にくっ付いて大学に通っていた。 真帆達にくっ付いてあたしが現れても 南條君はなにも言わなかった。 気を遣ってくれている・・・・とかではない。 あたしに対して、興味がないだけだった。 ただ美久と言う女とずっと一緒にいる。 あの女、遼臥君と言う婚約者がいながら 南條君とも平気で手を繋いで歩いているし 頭をぐしゃぐしゃに撫でられたり 腰に手を当てられて抱き寄せられたりしている。 まぁ、その事は叶大君も恭司君も 同じようにしているから おそらく、子供の頃からのまま変わってないんだろうけど。 振られた立場だけど、そんな場面を見せられると 無性に腹が立ってきてしまう・・・・・
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