2:最強の従姉

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「…そうか。悪かったよ…。 ところで、この貼り紙はとも姉が書いたのか?」 俺は先ほどまで見ていた「アルバイト募集」の貼り紙を指差した。 「そうだ。昨日付けでホールで働いていた女の子が急に辞めちまってな。 ここのとこ、店の経営も軌道に乗ってきていてクソ忙しいし、可愛い女の子が応募に来てくれたら即採用しようかと思ってる」 「可愛い女の子?」 「うん。だってここメイド喫茶だし」 「メイド喫茶?」 そこで、はっとここの店の名前を思い出した。 『喫茶お帰りなさいませ』…なるほど。そういうことか。 「…あ。もしかしてそれ見て応募しようと思ってた?ざーんねんだったね」 とも姉は意地の悪い笑みを浮かべて言った。 「…べ、別に。どんな店かと思って見てただけだし。メイド喫茶なら興味ないわ。じゃあな」 とも姉に背を向け、そちらを見ないまま手を振り、去ろうとした。 「ちょい、待ちな」 後ろからガッと制服の襟首を掴まれた。
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