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「待ってくれ、凛……今宵は君と話がしたいんだ」
「有り難迷惑……ゴホンっ!キール、私なんかと貴方じゃ身分が違いすぎますわ……「そんなものどうでもいいんだ!!!」
会場が静かになる
「僕は君を妻としてむかえたい、どうか僕と結婚してくれ」
そっと手を握られ指先にキスをされる
「キール………」
凛はそっとキールの耳元へ口を運ぶ
「有り難迷惑だっつってんでしょ、さっさと国に帰りなお坊ちゃん」
そして、キールにだけ聞こえる音量で吐き捨てた
凛は天性の腹黒である、心中ではしてやったりと満足していた
凛はそっとキール手をどけ、お辞儀をした
キールは未だに本心状態で、反応する事ができない
というのが凛の台本だった
実際はまだすごい握力で手を握られている
あれ……聞こえなかったのか?
「君は可愛い事を言うね、つい食べてしまいそうになるよ」
「あの……有り難迷惑って聞こえませんでしたか?」
まさかのキールは凛以上の腹黒だったのだ
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