1人が本棚に入れています
本棚に追加
「別れろ。つーかなんで付き合ってんだ、そんな のと。
ていうか、今アタシ、ケーキ食べてんだからやめてよ。
汚ないから。」
間髪入れずにサエコが過去の回想にストップをかける。
「私…女として意識されてないのかな。」
「そうかもね。普通、アタシだったらイケメン男性の前でそれはできない。つかもともとしないけどさ。というか別れろ。」
「こないだもどうでもいい喧嘩した時にね、平手で思いっきり両頬打たれたし。」
「それ、アウト。汚い上にDVかよ。アタシはもう別れろとしか言わん。そんな汚男子(オダンシ)様とは別れな。
タイプが合わない以前の問題だよ。」
*
*
*
*
そんなこんなで、サエコの相談の甲斐もあり
私とユウジは交際一年。
そして同居二ケ月で二人の交際の幕を閉じた。
つまり別れたのです。
やっぱり持つべきものは友達。
サエコは中学校からの長い付き合いだった。
それだけ信頼関係も厚かった。
そして永遠にさよなら。
元彼ユウジ。
汚男子。
別れてからもうすぐ一年たつ。
タバコの香りとコーヒーを見るたび彼を思い出す。
そして、何故か今ではあまりコーヒーを飲まなくなりました。
私、ナツミの苦い思い出でした。
完
最初のコメントを投稿しよう!