第1章

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「別れろ。つーかなんで付き合ってんだ、そんな のと。 ていうか、今アタシ、ケーキ食べてんだからやめてよ。 汚ないから。」 間髪入れずにサエコが過去の回想にストップをかける。 「私…女として意識されてないのかな。」 「そうかもね。普通、アタシだったらイケメン男性の前でそれはできない。つかもともとしないけどさ。というか別れろ。」 「こないだもどうでもいい喧嘩した時にね、平手で思いっきり両頬打たれたし。」 「それ、アウト。汚い上にDVかよ。アタシはもう別れろとしか言わん。そんな汚男子(オダンシ)様とは別れな。 タイプが合わない以前の問題だよ。」 * * * * そんなこんなで、サエコの相談の甲斐もあり 私とユウジは交際一年。 そして同居二ケ月で二人の交際の幕を閉じた。 つまり別れたのです。 やっぱり持つべきものは友達。 サエコは中学校からの長い付き合いだった。 それだけ信頼関係も厚かった。 そして永遠にさよなら。 元彼ユウジ。 汚男子。 別れてからもうすぐ一年たつ。 タバコの香りとコーヒーを見るたび彼を思い出す。 そして、何故か今ではあまりコーヒーを飲まなくなりました。 私、ナツミの苦い思い出でした。 完
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