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私はいつの間に大学二年生になっていた。
相変わらずメールはもちろん電話もした。
私は彼に彼女が出来たら別れる気でいた。
なぜなら私の存在がいつか邪魔になると思っていたからだ。
いつか彼の病気が治ったら素敵な恋人が現れて彼を幸せにしてくれると信じていた。
大学一年になった奴は一人暮らしを始めた。
その頃から度々多重人格が現れて私は毎日その対応に追われていた。
ある時だった。
プルル‥
私:もしもし。
辰巳:羽鳥先生から伝言があるからメール見てみて?
私:うん。
プー、
プー‥
私はメールを開いた。
羽鳥:私のメールはご確認出来ますか?
私:はい。
羽鳥:このメールは彼が確認できないようになっています。
私:つまり私だけ確認出来るという事ですね?
羽鳥:そうです。
今から治療内容をお伝えしますね?
私:私に伝える必要があるんですか?
羽鳥:貴方の力が必要です。
私:どうすればいいですか?
羽鳥:貴方は彼と毎日メールをしてください。
その中で彼女は死んだのだと自覚させるのです。
彼は彼女が死んだ現実を受け入れられずにいるのです。
私:どうすればいいのでしょうか?
羽鳥:それは貴方の腕に掛かっています。
その後しばらく羽鳥からのメールは途絶えた。
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