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言葉は呼吸と同じだ。
私の発する言葉と一緒に
白い息が、空を漂った。
コートから出して繋いだ手が、
暖まることなく冷えていって
髪をゆらす風が、強くないのに
耳を痛くする。
曇った空は、星なんか見えなくて
遠くを走る車がなくなると
あまりにも静かで
少し怖くなった。
「別れよ」
自分の言った言葉が
目の前の空を曇らせ、消えていく。
あなたを選び、全てを手離すには
幼過ぎて
全てを手離す訳ではない、と知るには
幼過ぎて
何も考えずに、あなたを選ぶには
大人になり過ぎていて
その中間の私には、別れしか選べなかった。
そして、あなたも
それは同じだった。
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