零fighter山鷹隊

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アギレラは、屋上に向かうロイドとスレ違いながら、 悠然と下の階へ進む。 歩き方は、アルコールのせいか? 御機嫌な様子に見て取れる。 2階に差し掛かると、副看守の部屋を覗く。 そこには、警報にも反応せずに、グズになって眠る 副看守ゲボトードの姿があった。 その姿に、アギレラは、怒り怒鳴り散らす! 『 おい!コラ!いつまで寝ていやがる!!』 怒鳴り声にも反応しないゲボトード。 アギレラは掴みかかり、揺さぶり起こす。 驚いたゲボトードは、反射的にアギレラを投げ飛ばした! 扉に激しくぶち当たり、倒れるアギレラ。 ゲボトードは、慌てて平謝りする。 『 いやはや失礼しました!アギレラ様!つい条件反射でして……この騒ぎは何事で御座いますか?』 ブツブツと愚痴を言いながら、立ち上がるアギレラ。 ゲボトードに長い説教を始めた。 ゲボトードは、目を細め反省してる素振りの真似をした。 耳栓をしている為、その怒鳴り声は、微かにしか聞こえてはいない。 しばらくして、アギレラの説教が止んだ。 ベッドの上に正座して猫背座りの、俯き気味の顔を上げると、 アギレラの背後に、誰かがいた。 アギレラは、背中を一突きにされ絶命していた。 左胸から、ブンディ・ダガーの尖端が覗く。 その剣先が、抜かれると同時に、アギレラは『 かは!』っと、 血ヘドを吐き崩れ堕ちた。 『 ニンジャマスター・ヨシュア見参!……おい貴様!ミフネは何処にいる!』 ゲボトードは、キョトンとしてから、ニタニタと笑みを浮かべた。 『 なんだコイツ?仲間が殺されてるのに笑っていやがる!』 ヨシュアが不信に思った直後、ゲボトードは醜いカエルの化け物に姿を変える! ヨシュアが、一瞬怯んだ瞬間! ゲボトードの舌が伸び、ヨシュアの首をとらえると、 振り回し、窓の外に投げ捨てる! 『 ぐわ!』 パリン! ガラス窓を突き破り、中庭へと投げ出された! 『ヨシュアさん! 』 後方に控えていたリオが叫びながら、腰にぶら下げた、 チャクラムを手に取りゲボトードに放つ! 『 これでもくらえ!必殺!円月輪!』 しかし、リオの自慢の投げ技も、ゲボトードには効かない! まるで、飛び交う真夏の虫を捕食するかの如く、 素早い動きでそれを食べた!
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