零fighter山鷹隊

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倒れた侍の名前は、御船富士雄(ミフネフジオ) 年の功は、20代後半といったところか。 袴姿で、やや長髪だ。 無精髭を蓄えている。 額に目立つ十字傷があった。 サムライマスター・ミフネ。 額の十字傷を持つその侍は、 悪党の界隈(かいわい)で一目置かれ、恐れられていた。 噂では、その斬撃は 百歩離れた敵をも斬ると言われている。 何故、そんな強者が、ご覧の姿なのであろうか? ミフネを倒したのは、スカルフェイス。 人間ではない。 不死身の悪魔だ。 しかし、それを知るのはデリンジャー将軍のみ。 看守長達も、不気味な側近の事には、 やたらに触れない。 と言うよりは、 触れさせない雰囲気を、醸し出していた。 やがてミフネは、 デス・プリズンの最上部に連れて行かれた。 デス・プリズンは四角い建物で、中庭も四角く 切り抜かれている。 そこには、牛舎があった。 そして四方を塔の様な物が建つ。 東西南北を示している。 上空から見た際に何かを示す、 ランドマークとも言われている。 デリンジャー将軍がアギレラに指示を出した。 『 アギレラ!この野郎を1番冷える北の塔に幽閉しろ!』 『 北の塔……アソコは使用中にございます!デリンジャー将軍様……』 『 何ィ?そうか』 『ええ…… 殺し屋デストロイド・ゴールドを収容中にございます』 『 そうか……ならば東の塔以外に幽閉しろ!野郎に2度と朝日を見せるな!日の出を見ずしてくたばるがいい!』 『それでは日が沈む西の塔など いかがでしょう?沈む夕日を眺め 己の最期を迎えながら 項垂(うなだ)れる事でしょう…… 』 『そうだな!フハハハハハハハ !』 ミフネは、意識が朦朧(もうろう)とする中、 数人の看守達に運ばれ西の塔の最上部に、閉じ込められた。 最も凶悪な者だけが塔に収容される。 しかし最近では、それほど事例はなく、 塔に幽閉されるたのは、ミフネで二人目だ。
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