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「だいたいね、これは何?」
少し怒気を含んだ声が部屋中にこだまする。
・・・・・・どうやら今日も、始まったみたいだ。
「あなたがどうしてもこれをしたいと言ったから私は許可を出したの!」
どうやらこの声の主は、「これ」について怒っているようだった。
アイツ、また没を食らったのか。
俺は、部屋の外、ドアに手をかけているところだ。
中に入ろうとした途端これだからドアに手をかけたまま動けないのだ。
ふと、ドアにかけてあるプレートを見上げる。
『新聞部』
金属製のお高そうなプレートにそう仰々しく彫られている。
古ぼけたドアに実ににつかわしくない。
「これを掲載しようとした動機を素早く、簡潔に!」
中では、まだ声の主が声を荒げている。
「・・・・・・はぁ」
俺は溜息ひとつ吐き、呼吸を整えるとドアに再度手をかけ、中に入った。
これは、俺、甘木祐市(あまぎゆういち)が所属する新聞部での出来事を記録したショートストーリーである。
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