ターゲット【安西明美】

11/11
前へ
/260ページ
次へ
私が次の投稿をためらって、ベッドに寝転んだとき、部屋の中で、男の子の声がした。 「お姉ちゃん、早く投稿しなよ。 憎しみを拡散しなよ」 私は、部屋の中で確かに聞こえたその声に、ドキリとして跳ね起きた。 私は上半身を起こして、男の子の声が聞こえたベッドの下に目を向けた。 するとそこには、青白い顔をした中学生くらいの男の子が座っていた。 私はギョッとして、青白い顔をした中学生を目を見開いて見つめていた。 〈 この男の子って、いったい誰? 何でこんなところにいるの? 〉 顔が青白い男の子は、まばたきもせずに、私を見ていた。 この男の子が誰なのか、私にはわからない。 だけど、この男の子が普通ではないことだけは、私にもわかった。 この男の子は、きっと幽霊だって……。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

674人が本棚に入れています
本棚に追加