671人が本棚に入れています
本棚に追加
/260ページ
「恭子さん、私、もうお金を持ってこれません。
私、バイトしてるわけじゃないし、
これ以上、お母さんに迷惑かけれないから……」
恭子は私のその言葉に、振り返り、私ににらみをきかして、近づいてきた。
「何言ってんだよ、理恵。
私たちは、友だちだろ?
友だちが困ってるときは、助けろよ」
「でも……」
「理恵、また頼むよ。
金がなくなったら、電話するから、ちゃんと出ろよな!」
恭子は私にそう言って、仲間たちと一緒にいなくなった。
私は、そんな身勝手な恭子が憎かった。
最初のコメントを投稿しよう!