復讐アプリ

ターゲット【和田恭子】

〈 理恵、復讐アプリって知ってる？ 〉

私は、部屋のベッドの上で、うつむきながら、綾香の言葉を思い出した。

もしも私に関係ない場所で、私の代わりに恭子に復讐してくれる人がいたら……。

私はそんなことを思って、スマホを手に取り、
綾香から聞いた復讐アプリというアプリを探した。

すると、ただの噂かもしれないと思っていた復讐アプリが本当にあって、私のスマホに映し出された。

私は黒いだけの背景に白い文字で書かれている『復讐アプリ』という文字をじっと見つめて、考えていた。

私は恭子に復讐したい。

しかも、自分が恭子への復讐には関わらずに。

私はそんな思いにかられ、復讐アプリをダウンロードしていた。