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「南朋(なお)、お祖父様がね」
広々としたリビングで、ママが申し訳なさそうな顔で私に声をかけた
「うん」
「ほら、――これ」
バサリ、と私が座っていたソファの前のローテーブルに、真っ白な長細い厚紙の束を置いた
私はそれをひとつ手にとると、一つ一つ黙って中を確認していく
「どの人でもいいの?」
見開き一枚の中には、写真と履歴があった
ママは何も言わない
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