痴漢

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一緒に降りて来た別高校の3年生、18歳のユウトは電車内での出来事を少し離れた場所で一部始終を目撃していた。 なので、事情を知っていたユウトは降りる駅が同じだったので、JKに協力するつもりで近づいていった。 「このオッサン?君に痴漢したって」 「え、あ、ハイ」 「君だけやったら逃げられるかも知れんやろ?  ほやから俺が一緒にコイツ駅員のとこまで連れてったるわ♪」 ユウトはヒナにニコっと爽やかに笑った。 「え?ホンマですか?有難う御座います、助かります」 ユウトの身長は178センチで、レスリング部に所属している為、体格はヒデキよりもガッシリとして頼もしかった。 ヒデキはユウトを見て思った。 (クッソ!よりによって、こんなゴツイ奴が加勢してくるとは……逃げよう思たけど、こりゃ無理っぽいやんけ。終わった) ヒナは掴んでいたヒデキの腕を離して、代わりにユウトが反対の腕をガッチリと強く握った。 「オッサン、ほな行こか~」 ヒデキヮうなだれたまま、地面を見つめて駅員のいる所まで連れていかれた。 「すいません、このオッサン、女子高生に痴漢しはりました。  警察に通報してもらえますか?」 ユウトがいたって落ち着いた口調で駅員に伝えた。 「ご苦労さんやったね。ほなちょっと事務所に一緒に来てもらいまひょか」 「あ、俺は学校行くんで、ここで失礼します」 ユウトは、その場を去ろうとした。 ヒナが 「ありがとう♪わざわざ協力してくれて」 「あ、全然ええで♪連れてきただけやし。ほな、後は警察の人にちゃんと事情説明し~や」 「うん♪」 ユウトは軽く手を振って、そのまま去っていった。 ヒナは後ろ姿を見送り、ヒデキと駅員の方を見る。 駅員が 「じゃ、あなたも一緒に事務所まで来てくれはる?  警察に証言してもらわんとアカンから」 「わかりました」 そして、駅員はヒデキの背中に手をやり、事務所まで連行された。 ヒナもその後を着いていった。
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