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事務所の椅子に座らされるヒデキ。
ヒナは座らずに立って待つ事にした。
駅員が
「警察に連絡しますんでしばらくお待ち下さい」
と、受話器を持ちながらヒナに向かって言った。
「あ、はい、わかりました」
ヒデキは
(ちくしょう!なんでこんな事になったんや!
まさかこの女があんな大きい声で痴漢されてる事を
訴えるなんて思わんかった……。
このアマ、可愛い顔して大人しそうな印象やったけど
めっちゃ神経図太い女やんけ。騙されたわ)
ヒナは
(あはは♪ざまぁみろオッサン。
これでアンタの人生終わりやで(笑)
アタシにイヤらしい痴漢した事を
思いっきり後悔しとけ♪いい気味やわ)
ほくそ笑みながら、ヒデキを見た。
ヒデキは俯いて、ガックリと肩を落としていた。
通報している駅員とは別の事務仕事をしている
もう一人の駅員がヒデキの姿をチラリと確認して思った。
(コイツか、女子高生に痴漢しよったアホは。
見た感じやと、真面目そうな顔してるし
そんな事しそうにヮとても思えへんけどなぁ。
ホンマ、人って見た目じゃわからんもんやで。)
そして、次に壁にもたれて立っているJKに視線を移し、
(うお~、よう見たら可愛い顔した女子高生やんけ♪
しかもスカートの丈もごっつ短いし
ちょっとしゃがんだらパンツ見えそうやんけ♪
そら~こんな可愛い女子高生が自分の目の前におったら
ムラムラして痴漢したくなる気持ちもわからんでもないわ。
まぁ、それでも警察に逮捕されて
何もかも失う事おもたら、そんなアホなリスク
冒すのは絶対に割りにあわんわな。アホ事しよったわ)
そう思いながら、駅員は事務仕事を再開した。
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