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「くっ・・・まだ、これ程の“力”を!!」
「ボクは一度、彼の死の運命を変えるために、助けるために!!自分の命を彼に分け与え、運命を司る神と自分の命を死期の対価に契約し、彼の運命を変えてくれと頼んだ!!なのに神は彼に分け与えたボクの命を奪い、まだ長く、余裕はあった筈の彼の病による死の運命の時期を早めた!!だからボクは神を殺し、自分の命を取り戻した!!そして、無関係だろうと巻き込むことに決めた!!偽善!?そう言いたければ言えばいい!!例え・・・彼が望んでいなくても!!!」
マイ君を叩き折られた後、カオリがそう言うなか、悠姫はそう言いながら新たなレプリカライダージュエルを取り出す。
(聞こえるか?悠姫。)
「!?」
が、その瞬間、燐からの念話が入ってくる。
(燐兄・・・)
(もう少ししたら『実験』も行うから退けだという総帥からのお達しだ。)
(・・・了解・・・)
「どうやら勝負はここまでのようだ。」
ジィィィ・・・ッ!!
悠姫がそう言った瞬間、背後にクラックが出現する。
「じゃあね。」
次の瞬間、悠姫はクラックの中へと消えていった。
「ッ・・・逃げられた・・・」
カオリさんはそう言いながら叩き折られたマイ君を一瞥し、叩き折られる本の一瞬の隙に奪い取ることに成功したみゆきのスマイルパクトを見る。
(とりあえずスマイルパクトを取り返すことはできたけど、あの悠姫って子・・・あの子がやろうとしていることは何がなんでも止めないと・・・あの子の恋人やあの子自身のためにも・・・)
カオリはそう思いながらスマイルパクトと叩き折られたマイ君を仕舞い、代わりに神機型の魔武器、ポラリスⅡを取り出し、サナギ体ワームや低級ロイミュードとの戦闘を始めた。
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