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魔城の破壊を終えて帰宅したシルビアは、心配するソフィアを安心させる為、シヴァへの愛は無くなったと報告していた。
だが、シヴァへの愛は残っていた。
シャスタにもパールヴァティーへの愛はあった。
それでもお互いがその気持ちを隠していた為、口には出せない秘め事となった。
言えない感情に苦しみながら、悟られまいと平然を装って生活する二人。
ところがである。
彼らへの愛は次第に薄れて行き、遂には消えて無くなってしまったのだ。
「シャスタ、思い切って告白するわ。」
「え、告白ですか?あ、何かやらかしたんですね?」
シルビアの申し訳なさそうな顔を見て、何をしたのかと先を促した。
「あの……ね、残ってたの。」
「何がですか?」
「シヴァへの愛……。」
驚いたシャスタが言葉を発しようと口を開いたのだが、シルビアに遮られてしまった。
「でもね!無くなったの!徐々に薄れて行って、今は何とも思ってないの!」
ごめんねと謝罪するシルビア。
ハッとしたシャスタが首を振った。
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