アシュヴィン双神

12/15

20人が本棚に入れています
本棚に追加
/1056ページ
空中散歩を楽しみ、満足したシルビアが地上に降りる。 「ありがとう、サフェード。また遊びましょうね。」 ちゅっとキスされたサフェードが脱力した。 〈うう、こんなに凄い愛情とは……〉 〈そ、そんなに……?〉 ゴクリと唾を飲み込むカーラー。 そんなカーラーに、シルビアが笑顔で歩み寄る。 「次はカーラーね。ふふ、今度は向こうに行ってみましょ。」 〈う、は、はい……。〉 未知の恐怖。 だが断れない。 彼女の愛情を得たいという欲望が勝ってしまった。 「行くわよ!カーラー!」 〈は、はい!〉 駆け行くシルビアとカーラーを見送った双神が、脱力しているサフェードを見て思案する。 彼女の愛情は神獣達を虜にするだろう。 彼らを操られたら大ダメージだ。 この力を悪用されたら━━ 「いや、するべきかも……。」 「そうですね。するべきです。」 要点のない会話に首を傾げるシャスタ。 何をするべきなのか、双神に尋ねてみた。 「地位を得る為の交渉ですよ。彼女の能力を生かし、少しでも上の地位を獲得するんです。」 「地位……ですか?はは、私達はそんな物に興味は」 「地位は大事ですよ。」 ピシャリと言葉を遮られた。 .
/1056ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加