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自然妊娠は極めて稀な事らしい。
だとすれば、自然妊娠ではなく人工的に妊娠するのだろうか。
「アシュヴィン双神……?」
「え?誰が何?」
解決策らしき人名に、期待の眼差しでシャスタを見る。
「天界の医師と言われる双子の神です。どうやら、彼らから排卵誘発剤を貰って子作りするようです。」
「ほんと!?じゃあ、すぐ作れるの!?」
「ええ。良かったですね。今度一緒に会いに行きましょう。」
大喜びのシルビアが、シャスタの腕に抱きつきごろごろする。
その甘え方はクレルモンではなく……
「はは、素に戻ってますね。当時の再現はお終いですか?」
「あ、ほんとだ。ふふ、お淑やかにお淑やかに……」
気持ちを落ち着かせ、そっと腕を組む。
「では参りましょうか、クレルモンさん。」
「ええ。コアラと記念撮影ね。」
コアラを抱き、頬を寄せ合い写真を撮る。
「ありがとう、コアラさん。」
撮影のお礼にと、チュッとキスするシルビア。
途端にコアラが脱力した。
「きゃっ、大丈夫!?」
オロオロするシルビアを見て、シャスタが聞いた話を思い出す。
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