COCKPIT12070122

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(モニターB) 〈白基調、七~八畳の部屋。カメラは上方から斜め下に向けられており、天井は映らない。左右の壁に向かって椅子が二脚ずつ固定されている。左手の壁は一面に小さな機器が備え付けられており、椅子の前に精密な操作盤がある。右手の操作盤は簡易的で、壁の中央に五十インチほどのディスプレイが埋め込まれている。操作盤の下には横長の冷蔵庫が設置されている。カメラ下部手前にドアノブが映りこんでいる。カメラの向かいにもドアがあり、そこからミユキ、ヤノ、ジャクソンが入ってくる〉 〈ミユキが部屋を見回す〉 『うわぁぁ……!』 〈ヤノがミユキの後ろ姿を笑顔で眺める〉 『すごいねえ。本物だよ』 〈ジャクソンがドアを閉めて話す〉 『ここは作業室で、こっちの部分は』 〈左側の壁を指す〉 『スペースシャトルの外側のことを、いろいろ操作して管理します。そして、こっちが──』 〈ミユキが咳き込む〉 〈ジャクソンがミユキを振り返る〉 『おう、大丈夫かい』 〈ミユキが激しく咳き込む〉 〈ヤノが言う〉 『ミユキ』 〈ミユキの正面に周り、座らせ、背中をさする〉 〈ミユキが激しく咳き込む〉 〈ヤノがミユキの背中をさする〉 『大丈夫。大丈夫だから』 〈ミユキが咳き込み、ヤノに抱きついて、胸に顔をうずめる〉 〈ヤノが顔を強ばらせ、ミユキの背中をさする〉 『お母さんついてるから』 〈ミユキの咳が少しずつ弱まり、治まる。ヤノは表情から緊張が解け、目をつぶる。ミユキの背中はさすり続けている〉 〈ジャクソンが直立状態で言う〉 『……大丈夫ですか』 〈ヤノが軽く二度頷く〉 〈ミユキがヤノから離れ、立ち上がる〉 『ごめんね。ありがとね、お母さん』 〈ジャクソンが冷蔵庫を開け、水色のボトルを一本取り出し、二人に差し出す〉 『ただのジュースですが、よければ』 〈ヤノが言う〉 『せっかくですが……』 〈胸ポケットから小瓶を取り出し、ミユキに渡す〉 『すいません』 〈ジャクソンが頷き、ボトルを冷蔵庫に戻す〉 〈ミユキが小瓶から一口飲む。飲み終えると、ジャクソンに向かって言う〉 『失礼しました』 〈ジャクソンが笑顔になる〉 『いいんだよ。ミユキちゃんも、無理──』 〈カメラの向かいのドアが開く〉
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