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〈ミユキが言う〉
『私も、あっちに入ってみたいです』
〈ジャクソンが目をつぶって二秒程度沈黙した後、目を開ける〉
『分かった。ただし、気を付けて』
〈ミユキが跳び跳ねる〉
『やった!』
〈ヤノを振り返る〉
『いいよねお母さん!』
〈ヤノが穏やかな笑顔で頷く〉
〈ミユキがヤノに小瓶を返し、駆け出す〉
『やった! やった! うわぁぁ……!』
〈画面下部手前に消える〉
〈ジャクソンがミユキを目で追う〉
〈ヤノが立ち上がり、ジャクソンの隣に移動する〉
〈ジャクソンが話す〉
『娘さん大丈夫? 病状のことは聞いてるけど』
〈ヤノが画面下部手前を見ながら答える〉
『大丈夫っていうか、どうしようもないっていうか』
〈ジャクソンがヤノを見る〉
『と言うと』
〈ヤノが小瓶を胸ポケットに入れる〉
『打つ手なしです。だから退院できたんです』
〈ジャクソンが腕を組む〉
『無理させず、別の日にしてもいいんじゃないか』
〈ヤノがジャクソンを見て言う〉
『そんな時間はありません』
〈ジャクソンがヤノを見つめる〉
〈ヤノが画面下部手前に視線を戻す〉
『あの子はもう……いつ息ができなくなってもおかしくないので』
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