好きすぎて、馬鹿みたいだ

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次の日。 熱を測ると昨日よりも熱が下がっていた。 平熱より少し高いけど、今日一日休めば治りそうだ。 「とりあえず今日も仕事休むって連絡したから」 「ありがとう」 「ううん。あ、それより俺 白雪に謝らないといけない事あるんだよね」 「え?」 藍くんが私に謝罪? それは何? 河井さんとか楠さんとか関係あったり……? 嫌な予感がして変な汗が出る。 藍くんは申し訳なさそうに眉を下げた。 「俺が白雪と付き合って同棲してること、江藤先輩と増田先輩にバレた」 「え……?」 「何なら井原も知ってる」 「え!?」 驚いて固まってしまう。 どうしてバレたの!? 「ほら、白雪が倒れたの二回目じゃん。それで俺が白雪連れて会社出たでしょ?しかも仕事場戻らないって……バレない方がおかしいっていうか」 それもそうだ……っ!! 衝撃を受けていると藍くんが笑った。 「江藤先輩と増田先輩が適当な理由つけてくれてるから、まだ他の人にはバレてないと思うけど、俺って白雪の事になると周り見えてないなって実感した」 「ぅ……っ」 そんな可愛い顔で笑うのは反則だと思う……!! そもそも隠して欲しいとお願いしたのは私で、藍くんはバレてもいい派の人だ。 社内恋愛は別に禁止じゃないし、私がいつまでも過去を引きずってるから悪いわけで……。 これは、いい機会なのかもしれない。 過去のトラウマを払しょくする。 「あの……藍くん」 「何?」 「まだ、自信は無いけど……もうちょっと、待って」 「え?」 「自分から、藍くんと付き合ってますって宣言出来るまで……」 そう言うと藍くんは優しく微笑んだ。 「律儀だよね、白雪は」 「……っ」 「焦らせないから。大丈夫」 安心させるように抱きしめてくれる藍くん。 その腕に甘えるように私は藍くんの服を軽く掴んだ。 すると藍くんのスマホにメッセージの通知のお知らせ音。 藍くんは片手で私を抱き締めたままスマホを手にした。 それから固まった。 「藍くん……?」 声をかけると藍くんがため息をついた。 「あのさ、白雪。この間、理沙と会った時に言ってたじゃん。『ちゃんと話し合え』って」 「あ、うん……」 「理沙が、今度の土曜日に会えないかって。もちろん白雪も一緒にって」 明らかに乗り気じゃない藍くん。 でも、このままモヤモヤしたままでいいはずがない。 私は頷いた。 「ちゃんと話そう。辛いかも知れないけど……藍くんだって気になってるでしょ?河井さんがどうして藍くんを裏切ってしまったのか……」 「そんなの、俺よりアイツの方が好きになっただけ……」 「違うかもしれないよ?」 そう言うと藍くんは辛そうに目を伏せた。 ・
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