side K

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ゴトっとなにやら物音が聞こえて、大森聡子に怒られるかと思いつつどんな顔で玄関を開けるのだろうと若干ワクワクしながら待っていたら開いたのはお隣の玄関……。 昨日の巨人でイケメンが出て来てしまった……。 自分を訝しむ目つき。 「おはようございます」 挨拶は先手必勝だと思いこちらから挨拶してやった。 「おはようございます……あの……まだ寝てる人もいるんで、やめてもらえません?」 いやいや、スウェットで花柄エプロンしてたら寝てないでしょ。 おもいきり活動中に見えますよ? ……そこで言いたいことにピンときた。 彼女が寝てるから静かにしてくれってか。 このリア充イケメンめ。 「って言うか、昨日の夜もいましたよね? もしかしてストーカーとかですか?」 「決して怪しい者ではないです」 このセリフ言う奴ってたいがい怪しいよなって言葉を吐いてしまった。 案の定、ますます怪しむ顔だ。 おいおいおいおい。 大森聡子よ、さっさと出てこい。 「凄く怪しいですよ。お隣さん、迷惑してるから出て来ないんじゃないですか?」 イケメンは何を言ってもイケメン。 キレイな顔立ちの大男から言い返されるとけっこうな威圧感だな。 「違いますって、怪しい者ではないです。ちゃんとした知り合いです」 「知り合い程度の人が遅い時間の夜とか、こんな早朝に来ますか? だいたい女性のお宅ですよね? 知り合い程度の人が女性のお宅に来る時間ですか?」 「知り合いよりも深い関係になる予定だから大丈夫です!」 って、何を言ってるんだよ、自分! 意味不明だから。 「本当ですってば。あーもうっ。大森さん、大森さんってばっ!」 イケメンに絡まれて面倒なことになってるし、早く出てこい大森聡子!
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