第3章~ほっとけない生徒~

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あれから数日が経ち、また佐倉のクラスの授業になる。 それなのに… 『起立、礼。』 始業のチャイムが鳴り終わり、号令が始まったのに佐倉はいない。 なんだ、休みか? そう思っていた時だった。 カラ…カラカラ…… 理科室のドアがゆっくりと開く。 もちろん俺からみたら視線の先にあるドアなど、開けばすぐに分かる。 「おい、佐倉。遅刻だぞ。」 ダンゴムシの様に縮こまりながらこっそり入ろうとしている姿につい笑いそうになってしまう。 『ご、ご勘弁下さい…』 バレないとでも思っていたのだろうか、声を掛けた途端に立ち上がりそそくさと席へ走っていった。 やれ…授業始めるか そう思った矢先… 『えー!?うっそ!ちょーラッキーじゃん!やったね!莉緒。』 月本の声が耳に入ってくる。 なんだよ… 授業に遅れてきたのは何かしてたからなのか? また溜め息が漏れそうになる。
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