第1章

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「や、やっと見つけたわ。 ごめんねぇ。 トラブルがあって、ここに来るまでに離ればなれになっちゃって。 でも、もう大丈夫!さぁ、一緒に行きましょう」 突然現れて、よく分からない事を突然言われた。 正直、私の頭はパニックで。 「だ、誰ですか貴方は!?」 「誰って、まさか、あなた記憶が? 私はあなたの母親よ!?」 お、かあさん? 待って、私のお母さんは貴方なんかじゃ……だめ、思い出せない。 私の名前は分かるのに、お母さんが思い出せない。 この、人なの? この人がお母さん? 「さぁ、いらっしゃい。 一緒に行こうね?」 「イヤ!」 優しく話しかけてくる"お母さん"。 でも、何かが違う気がして、私は手を振り払って、その場から駆け出した。 ちがう違うちがう。 あれはお母さんじゃない。 お母さんなんかじゃない。 何がそう思わせるのか分からない。 ただ、何かが違う。
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