2人が本棚に入れています
本棚に追加
宮殿の隅に建てられた東屋のような小さな小屋。
豪華な宮殿とは比べ物にならない、みすぼらしい建物の中から聞こえてくる音。
意を決して中に入ってみると、ちょっとふっくらしたおじさんが鍵を作っている。
勝手に入ってきた私だけど、今までどおりに気付かれることはないと思っていた。
けれど、この人は違った。
「誰かね?
部屋に入るときはノックをするように」
この世界で、私は初めて、この世界の人に話しかけられた。
最初のコメントを投稿しよう!