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この子なんて言った?
2人きりのほうがいいって言った?
いやいやいやいや…
ちょ、待てよ!(キム◯ク風に)
誉「いや、え?……え??」
心の中でくっだらないボケをかましながら返事をするが完全にテンパっているのがわかるな。
恥ずかしい…
唯「??」
頭の上に?を浮かべて首を傾げる。
その仕草に少しときめいてる自分がいたが、その時は彼女の発言に驚いてそれどころではなかった。
自分の発言を確認しているのか、少し俯いたあと…
ボッ!!!
どうやら自分の言ったことを理解したのか顔を真っ赤にしてあたふたしだした。
忙しない子だな…
唯「その!ち、違くて!あのね!えっとね!?」
全力で否定しているが理由が全然出て来ない。
嘘を必死に考えているんだろうなぁ。
唯「あの……その……うぅぅ」
こっちを見る彼女の目には薄っすらと涙が浮かんできた。
僕はその光景に驚愕し目を見開いて判断が少し遅れてしまった。
そう。
声を出して泣き出した。
唯「うぅぅ……グスッ」
誉「ちょっ!えっ!?!?」
クラス全員の目が僕に向く。
これは……ヤバい。
どうにかして泣きやんでもらうように説得せねば!!
誉「た、橘華さん!とりあえず泣き止んで?ね??ちょっと…えぇ!?」
泣きたいのはこっちだよ。
さっきから痛いくらいに皆の視線が刺さる。
このままでは始業式早々、美人転校生を泣かせたクズ男のレッテルが貼られる。
それはどうにかして避けたい。
こうなったら……
誉「橘華さん、ごめん!」
僕は彼女の腕を掴み教室を飛び出した。
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