理解不能、意味不明

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涙で霞む視界に映ったのは・・・ゆっくりと立ち上がる、長身のシルエット。 構えていたスマホを、着ていたシャツの胸ポケットに入れて。 「全てを記録しておきたかったというのに、非常に残念ですね。ただ、私はあなたをまだまだ間近で見ていたいですし、勿論バックアップは万全ですが、取得したデータを消されてしまっては面倒です」 「・・・ザけんなよ、高見先生。アンタは大人しくギャラリーに徹しててくれね?お触りの時間くらいはやるからよ」 すぐに気配を察した湯田先生が牽制するが、高見先生は応じる様子もなく。 スッと俺に跨ったままの湯田先生の横に跪き、ゆっくりとその背中を撫でながら・・・耳元で静かに囁くのだ。
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