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「ああ・・・、もうすぐ『お母さん』が帰って来ますね」
「!?」
「・・・あなたにしか、してあげられないことがありますね」
「・・・・・」
ハッとしたように、見開かれた瞳。
俺に跨ったまま放心状態で動きを止めた湯田先生の目は、何かを思い出すかのように、宙にある一転を見つめている。
(・・・・・・・・)
湯田先生。
熟女マニア。
近親相姦。
学園長室で聞きかじった程度のキーワードが頭の中を巡り、消えて行く。
『チッ、真名川先生か』
『さあ。それについては、回答致しかねます』
先程の2人の会話から、高見先生が湯田先生の何かを知っているらしい、ということも想像がつく。
(もう、この際何でもいい!ケツに突っ込まれねえで済むんなら、もう痛い思いしなくていいんなら、何でも・・・ッ)
必死で懇願する俺の思いが届いたのだろうか。
暫くの沈黙の後。
フッと高見先生の口元が緩み・・・そして言葉を紡ぎ出す。
穏やかとも言えるような、落ち着いた声音で。
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