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「各自自分の今回の所属は了解したことと思う。諸君らに闘ってもらうのは、あの敵だ」
逆島少佐が右手をあげると、甲練兵区の向こうの端に幻の軍団が出現した。ススキの銀の波を背に半透明のボディスーツを身につけた精鋭部隊がレーザー銃を胸に掲げている。
「なんだ、あの数!」
ちいさく叫んだのはテルだった。こちらは正副の「須佐乃男」操縦者があわせて7名。対する敵はどう見ても100人は超えている。
逆島少佐がいった。
「敵は圧倒的な物量を有している。氾(はん)=エウロペ連合軍だと思って、各班全力で奮闘せよ。負ければ日乃元本土が火の海になる」
柳瀬情報部員が続けて叫んだ。
「15分後に最初の訓練を開始する。貴様ら、日が暮れるまで思う存分殺されてこい!」
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