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「悪かった」
治ると言っても、痛みはあるので素直に土下座をすると、
「あら、こんな所に椅子が...」
白々しく呟きながら、人の背中にドスッと座りおったぞコイツ...
「マジか...何のプレイだよこれ...」
俺にMの気は無い!つまり...重いという事ですね。はい。
「...えい」
「ちょっ!?チクっとしたぞ今!」
可愛い掛け声と共に、人の首筋に(恐らく)針をチクっとして来た。痛いよりチクっとするだけの方が、不快指数が上がるんだな...今後の参考にしよう。
出来るだけ冷静になるよう心掛けつつ、心のメモ帳に書きこんでおく。
「反省した?」
亀のように蹲っていると、さっきより幾許か和らいだ声音で言ってくるので
「モチのロン」
頷く。頷いた時にデコを擦ったが...今は気にする必要も無いだろう。
「本当かしら...まあ良いわ。次余計な事を考えたら...そうね、剃毛の刑って奴を実行しようかしら?」
人の上から退きながらそんな事を仰るユズハサマー。
想像の自由が通用しない...だと?
流石異世界様だぜ...俺の人権を一つ奪っていきやがった。それにしても...
「一々罪がエグイな」
剃毛て、坊主にさせられるのか?それとも、俺から全ての毛を奪ってい気なのか...いや、どちらにしても嫌なものは嫌なんだけどな?
「そうかしら?じゃあ、剃毛と爪と肉の間に針を刺すのとどっちが良いのよ」
ささやかな抵抗をすると、エグイ拷問を二つ並べて次の候補を決めろと言う。これもまた拷問ナリ...
どうしようか...
真剣に悩んでいると、
「いちゃつくのは良いんですが、早く仕事してくれませんかね?」
生意気にもダラスが注意して来た。だが、俺にとっては渡りに船。この助け舟にのって、地雷たっぷりの砂浜からの脱出を試みようとしたその時ーーー
「オーナーに偉そうな態度を取ったバツとして、一着分仕事追加ね」
「なっ!?」
ユズハが助け舟を沈めてしまった...これにはダラスも絶句している。それはそうだろうな...俺でも同じ反応をすると思うし。
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