第二章 今更王道的展開とか...帰ってくれないか?

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呼び出された為校舎裏...ではなく、もちろんおばさんのいる場所へと向かう。 早速店内へと入ると 「あ、お久し振りにゃー」 「おひさー」 カヤとアイ...そして、尻尾だけ隠れ切れてない黒猫さんが居た。黒猫さんは...まあ、ノワールだろうな。 「何してるんだ?」 珍しいメンツにが集まっている為訊ねると 「おばさんに呼ばれた」 カヤが教えてくれた。ふむ...呼び出されたのはあの事だと思ったが違うのか?それとも、たまたま時間が被っただけ? ...ちょーっと嫌な予感がするな。 「そうか...で、そこの尻尾は?」 机の下に隠れているであろう黒猫の尻尾を指差して聞くと、 「ノワールだにゃ」 今度はアイが答える。うむ、それは分かっておるぞよ? 「隠れてる理由は?」 俺が聞きたい事と返答が違ったので、質問の仕方を変えて訊ねる。 「...バカにゃ。それか、ただの鬼畜にゃ」 蔑みの視線を向けて来る。そして、アイがこういった反応を見せるという事は... 「まだ恥ずかしがってるのか...」 あれから多少時間は経っているのに、まだ照れてたり出来るらしい...ここまでくると、純粋なのか妄想力が逞しいのか良く分からんな。 因みに、あれから一度もノワールとは会っていなかった。正確に言うと、普段常駐気味のノワールが一切来なかったからなんだが...おかげで仕事が捗りましたとも。ありがとうございました。 「で、その手に持ってるのは何にゃ?」 何故か持って来ていたアイとノワールのヌイグルミを見て疑問符を浮かべている。 「ヌイグルミだな」 なので、親切心から答えてあげたのに 「それは見たらわかるにゃ。バカにゃん」 馬鹿にしてきます。コイツ、結構口悪いな... 「...暇潰しで作ったんだ。いるか?」 どうしてくれようか少し考えたが、一々年下に突っかかるのも大人気ないので堪えることにする。 「貰っていいにゃ?」 聞くと、確認してくるので程度の低いお返しをしよう。 「ダメなら言わないにゃ。バカにゃ?」 しかも、言葉を真似して。 「...それもそうにゃ」 馬鹿な!特に反応が無いだと!?くっ...コイツ、俺より寛容じゃないか... はい、俺の心の狭さが証明された瞬間ですね。悲しんす...
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