第二章 今更王道的展開とか...帰ってくれないか?

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「おい、テメェら蹂躙しろ!」 ...はい!俺達は今何をしているでしょうか? 3 2 1 正解はーーー 「...おい、耳ほじってないで手伝え」 店主が野盗と戦っている! でしたー。 「えぇー、店主一人で行けるでしょ?」 さっきから、最初に襲ってきた馬鹿を武器替わりに振り回して威嚇してるし...あ、振り回されてる奴気絶してら。 「...手伝え」 呑気に状況観察をしていると、声のトーンが下がり纏ってい空気もピリピリとした物に変わったので、そろそろ従わないとヤバそうだ。 「へいへい。じゃ、ノワール達は女子供...おいダラス、お前やれるか?」 ノワール達に、女子供は守れよ?と言おうとして気付いた。こいつら、女子供じゃん...って事に。だから、残る組みで唯一の男であるダラス君に聞いたのだが 「いやいやいや、無理無理無理無理ですって!」 首がもげそうな程ブンブン振り回して、プルプル震えてる。情ねぇなこの野郎。 「...ノワール、ダラス以外傷付けられないようにな」 「何で僕だけハブ!?」 「ダラスうるさい、お前は男だろ?俺より年上だし、自分の身は自分で守れ」 ノワールは女で子供だが、ダラスよりは強いだろう。俺よりは...どうかな?戦ったことないからわかんね。 「はーい!」 言うと、手を挙げて返事をする。ふむ...ちょっと心配だな。戦闘力じゃなくて脳力的に。 「アイとカヤも頼んだぞ?」 保険で頼むと、 「はいにゃー」 「りょーかいですっ!」 尻尾をフリフリしながら返事をするアイと、ビシッ!っとしているつもりなんだろうが、何処か気の抜けた雰囲気が滲み出ているカヤが返事をしてくれたが... 「心配だなこれ...いいや、サクッと店主に押し付けて戻って来るか」 多分、戦闘力的には問題ないんだと思う。多分な...だが、皆一様に頭が緩いのが不安を一段と煽ってくる。となると、俺か店主のどちらかが居た方が安心出来そうだ。 しかし!先程から手に持った野盗(亜人?)を投げつけようとしているから俺には行くしか選択肢が残っていない。 困ったね!
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