空をかけるひつじ

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かずみはため息をついた。 でも、 「久しぶりに逢えて、やっぱりうれしい」 本心をあかしながら、少しの疑いを持って、ヤスノリに手をのばす。 ヤスノリは動かなかった。 かずみが伸ばした指は、ちゃんとヤスノリに触れた。 ヤスノリは、本当にそこにいた。 「……うれしい」 かずみは、思わず涙を滲ませて、この幻が消えてしまわないように、ゆっくりとヤスノリの首に腕を回す。 ヤスノリは、そっとかずみの背中を抱きしめた。
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