18.未来を誘う長として

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鏡の外に出て来た途端に 宝剣と呼ばれた剣も人型をとる貴咲の姿も消えた。 ただ刻印が刻まれた その場所だけは、 滾るように脈打ち続けていた。 ★ マンションの屋上ヘリポートから 車に乗り換えて辿り着いた鷹宮総合病院。 俺が顔を出した途端に、 次々と俺の顔を見て声をかけてくる人たち。 「神威君。  早城先生、最上階にいるわよ」 そうやって居場所を教えてくれたのは、 鷹宮のベテラン看護師。 ボスの貫録が漂う水谷さん。 「有難うございます」 「そこのエレベーター、  使うといいわよ」 そう言うと関係者専用エレベーターを 使えるように、鍵を差し込んでくれる。 水谷さんの好意に甘えるような形で、 辿り着いた最上階。 そこには笑い声が木霊していた。 その笑い声 聞こえる方へとゆっくりと向かう。 「先生、神威君来てくれましたよ」 真っ先に俺の存在に気が付いて、 声をかけたのは、李玖さん。 「終わったか」 病室へ踏み込んだ俺に 投げかけられた一言。
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