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飛翔はそう切り返しながら、
ゆっくりと俺の前を歩き始めた。
そんな背中を、
ゆっくりと追いかけながら
今日までの九年を振り返る。
父兄参観日に現れた飛翔。
運動会にも、
華月と二人、姿を見せた飛翔。
そして……
華月と飛翔のすぐ後ろには、
飛翔の義父母も姿を見せる。
幼心に憧れた
得ることのない時間に触れた七年。
金色の雨が告げた未来は、
今もゆっくりと回っていく。
そして……
その続く先の未来には、
新たな暗雲が
立ち込めようとしてるなんて、
此処の時の俺には、
まだ知る由もなかった。
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