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だから、仕方ない。
美晴はそう思うことにして、ようやくベッドの上から動き出した。
埼玉から鈍行を乗り継いで横浜に出、そこで京急本線に乗り換える頃には、地元の駅までに行く時に濡れてしまったワンピースの裾が乾き始めていた。
さらに目的地である横須賀に着いた時には、あんなに降っていた大雨が止んで、晴れ間が顔を出していた。
やっぱり来て良かったんだ。
密かに頭上に差し込む光を見て、美晴は自分の決断を労う。
初めて訪れた横須賀という街は、思っていたよりもずっと普通の街だった。
改札を出ると普通に、ごくごくありふれた商店街が始まる。
神奈川県横須賀市。
神奈川県の南東部の三浦半島に位置する中核市で、東京湾の入り口にあるためか、江戸時代から国防の拠点とされ、軍港都市として栄えてきた街である。
そのため、街には海上・陸上自衛隊の基地を始め、自衛隊関連の教育施設。
そして現在も、アメリカ海軍施設が置かれている。
もっと米軍基地がある所らしく、日本離れした光景を想像していたのだが、それはどうやら思い込みだったらしい。
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