第1話

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しばらく歩いていると、後ろから足音が聞こえた。振り返ると、暗くて見えづらいが、足音の主は、おそらく黒だと思われる色のパーカーを着て、パーカーの帽子を目の下まで深くかぶっていた。下半身にはジーパンを履いている。何故か腕を後ろに隠していた。足音の主はヴァシリオスに対して口もとに笑みを浮かべていた。次の瞬間、ヴァシリオスは腹部に冷たいものを感じた。数秒後にはそれが激しい痛みに変わった。彼は自分の腹を見てみると、そこは足音の主によって刃物で刺されていた。刺されているところからは多量の血が流れている。ヴァシリオスはその自分の腹を見ながら彼の意識は途絶えた。
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