ある夏の日

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「あの、すみません」 声をかけると、その女性は振り返った。 「えっ!? ゆう君!?どうしてここにいるの!?」 「人違い、ではないですか?」 「いや、間違えるはずがないよ!幼馴染だもん!!」 俺の幼馴染だという彼女に、今までの経緯を話した。 すると、彼女は悲しそうな顔をして、俺や彼女のプロフィールなど教えてくれた。 その話によると、俺は安田佑季、21歳。この村で生まれ育ち、大学への進学を機に上京したようだ。そして、夏休みの今、この村に帰省をしたのだろうと彼女は説明した。 彼女の名は、渡辺美樹、俺と同い年の21歳。幼少期からよく一緒に遊んでいたようだ。今もこの村に住み、実家で暮らしているらしい。俺には美樹と呼ばれていたので、そう呼んでほしいと言った。
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