情熱的さは家系ですか?

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「それじゃ、近いうちに時間作って二人で不動産屋行こうよ。今の俺の部屋だとイツキさんの部屋も無いし」 「うん」 「本当に嫌じゃない?」 心配そうな表情で文也くんが見つめてきた。 「嫌じゃないってば。一緒に部屋探そう」 文也くんは全身で喜びを現して私をギュッと抱きしめた。 「俺、嬉しい!」 こうして文也くんの提案で私達は一緒に住む部屋を探す事になった。 部屋探しの為に私達は不動産屋巡りをしていた。 互いの条件は決まってるので簡単に決まると思っていたが、思い通りの物件が見つからなかった。 「難しい条件は出してないんだけどな…」 「部屋探しって難しいんだね。私の一人暮らしの時はすぐに見つかったんだけどね」 文也くんは大手の不動産屋に絞って行っていたが、小さな不動産屋にも行ってみようという事になった。 こじんまりとした佇まいの不動産屋でカウンターには眼鏡をかけた中年男性がひっそりと構えていた。 「いらっしゃいませ、お部屋をお探しですか?」 「二人で住む部屋を探していて。条件は中央区で市電沿線で鉄筋のマンションで風呂とトイレは別で2LDKくらいのトコで駐車場が有るとこが良いんですが…」 「その条件でなら…」 パソコン画面を見ながら店員さんはニッコリ笑った。 コピーして何枚か物件情報を見せてくれた。 「新築ではないですが…こういうのも有りますよ?」 「イツキさん、どう思う?」 「お部屋を見せてもらえますか?」 「すぐにご案内出来ます。お待ちくださいね」 そう言うと物件情報をまとめて出掛ける準備をしだした。 不動産屋さんの車でさっき見せてくれた物件に案内してくれた。 「ここですよ」 車を降りてエントランスに入るとオートロックになっていた。 店員さんにオートロックの鍵を開けてもらい私達はエレベーターに乗って目標階まで向かった。 部屋の鍵を開けて部屋の中を見せてくれた。 「自由に見て下さい」 私達は思い思い部屋を見て回った。 リビングも広くて日当たりも良い、キッチンもアイランド型で使いやすそうだ。 新築ではないと言っていたがリフォーム済みなのか部屋は綺麗だった。 広い寝室ともう1つの部屋には大きめのクローゼットがあり、私達の条件通りお風呂とトイレも別で広さも充分だった。
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