第5章

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入社式もまだで、顔合わせと称した会社の飲み会に出席した時に、どれだけわたしがガックリと肩を落としたことか。   システムエンジニアという職業柄、社員は比率的に男性の方が多い。大体は工業科出身でいわゆる“オタク”“アキバ”の面々が揃っていたのだ。   重役のおじさんだと思っていた人が、本当は私と同じ年齢で同期入社だったと知った時にはうなだれながら心の中でため息をついた。   奇跡でも起きない限り、あの職場で恋というものを見つけるのに難い。   希少価値高い女子を目の前にして“女より機械”と言ってのけそうな奴らだった。
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