カフェイン好きな彼

7/8
前へ
/15ページ
次へ
「そろそろ時間ですね」  それまで、自分の頭を抱えるように抱きしめていた彼が、頭上でそう呟いたのが分かる。確かに、いつまでもこうしているわけにもいかない。 「何か、ゴメンね・・・」  そう言うと、私も目尻の涙をぬぐい、彼の腕の中から脱け出ようとした。  -その時だった。  肩を掴まれた次の瞬間、彼の顔が近づいてきて唇を塞がれる。 「・・・っ、何」  そう言って身を捩ると、今度は後頭部に手をあてられ、逃げ場を失った。 「-っ」  二度目の口づけは、より一層深いものとなる。  ようやく、解放された時は何が起こったのか、意味も分からず肩で息を吐いていた。 「・・・何、するのよ・・・!」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

185人が本棚に入れています
本棚に追加