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「38。37。36」
「ひゃぁぁぁぁ!」
ピロロロンっと、私のタブレットから高い音が鳴る。
その音と同時に朋美が飛び跳ねた。本当に飛び跳ねた。ピョンっと、ビクついた。
そのビックリの仕方にビックリするわ!
「あ、ごめん。電話だ」
「もう……。心臓止まるかと思った……」
妹からだ。私は通話ボタンを押して朋美に背を向けた。
受話器から妹の声が聞こえてくる。大きな声だ。
「お姉ちゃん!こんな時間にどこ行ってるの?
お母さん心配してるよ!」
「え」
嘘。お母さん、帰ってきてるの?
いつもは2時くらいに帰ってくるはずなのに。こんな時間に帰ってくる事なんて滅多にないのに。
妹の知可もきっちり寝たのを確認してから出てきた。まさか私がいないからって、お母さんに起こされたのか?
それで我が妹はこんなにも不機嫌そうなのか?
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