上山優子1

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「38。37。36」 「ひゃぁぁぁぁ!」 ピロロロンっと、私のタブレットから高い音が鳴る。 その音と同時に朋美が飛び跳ねた。本当に飛び跳ねた。ピョンっと、ビクついた。 そのビックリの仕方にビックリするわ! 「あ、ごめん。電話だ」 「もう……。心臓止まるかと思った……」 妹からだ。私は通話ボタンを押して朋美に背を向けた。 受話器から妹の声が聞こえてくる。大きな声だ。 「お姉ちゃん!こんな時間にどこ行ってるの? お母さん心配してるよ!」 「え」 嘘。お母さん、帰ってきてるの? いつもは2時くらいに帰ってくるはずなのに。こんな時間に帰ってくる事なんて滅多にないのに。 妹の知可もきっちり寝たのを確認してから出てきた。まさか私がいないからって、お母さんに起こされたのか? それで我が妹はこんなにも不機嫌そうなのか?
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