後々話

2/6
前へ
/255ページ
次へ
「はー、歌った歌ったー!」 夜の11時。 天童と近藤を引き連れて行ったカラオケで、かなり盛り上がってしまってこの時間。 カラオケに行ってビックリしたのだが、天童……物凄く歌が上手い。 あの悪魔のどこからこんな声が出てくるのか本気で気になる。 私は家の扉を開けて、玄関で靴を脱いだ。 部屋に向かう途中で、リビングが明るくなっている事に気がつく。 妹の知可は11時には寝ているはずだ。だとしたら、まさかお母さん? お母さんは夜の出張で、今日はいないはずなんだけど……。 でもリビングには明かりが……。 「あら優子、帰ったの」 「あ、お母さん……」 リビングにいたのはお母さんだった。鏡の前に座り、化粧をしている。

最初のコメントを投稿しよう!

3115人が本棚に入れています
本棚に追加