流星に願いを~ほしにねがいを~

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しばらく歩いてついた場所は、宮殿から少し離れた小高い丘。 月明かりもない丘はとても暗くて静かで。 3人の足元の灯りはゼフェルの持ってきていたペンライトの灯りだけだった。 「ゼフェル、本当にここでいいの?ここで何をするの?」 「もう少し待ってろって。目的地はあそこだからよ」 ゼフェルがライトで照らした先には何かの建物がある様だった。 近付いて見ると、そこに在ったのは古い石造りの建物。 「これは…?」 「昔の神殿らしいぜ。意外と貴重なモノらしいけどな。俺もよく知らねぇ。ルヴァ辺りに聞いてみれば案外直ぐ分かるかもしんねぇけど。でも、まぁ、俺には関係ないしな。俺にとっては、この場所は絶好の昼寝場所だってことだ」 「お前…もしかして、執務サボってここに来てたな」 「あったり~」 悪びれもなく言うゼフェルにマルセルとランディは溜め息をついた。 「お前なぁ…。まぁ、そのことについては。また、今度だ。それより、「これ」どうするんだよ?」 「ああ、それな。おめぇの足元に置けよ。あっ、慎重に置けよ?俺のじゃねぇから」 やっぱりゼフェルに良いように使われてる気がしながらも、ランディはそっと足元に置いた。 「ゼフェル、この布取っても良いの?」 「ああ、いいぜ」 マルセルが布を取るとそこに在ったのは。 「…これ…何だ?」 「確か、聖獣の宇宙で造られた天体望遠鏡だよね。聖天使がルヴァ様へのお土産に持ってきてくれたんでしょ?」 「この間、これ使って天体観測したら中々良かったからよ。おめぇらにも見せてやろうと思ってな」 そう言っている間にゼフェルは天体望遠鏡をセットし、調整を終わらせる。 「っし。いいぜ。覗いてみろよ?」
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