何時かまたこの場所で

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そんな、ゼフェルも今では様々な経験を通して、守護聖としての役割を見付けることが出来たと思っているし、執務にもやりがいが出てきたと思う。 そして、やっとここに来ることが出来た。 「やっと、これたぜ…」 ぽつりと、二つの墓標に声をかける。その声に答える者などいるはずもなく。 それでも、ゼフェルは語り始めた。二人がまるで目の前にいるかのように。 二つの女王試験の事、旅の出来事やアルカディアでの体験。 それから、守護聖の事。口煩いジュリアス、何を考えてるのかさっぱりなクラヴィス、喧嘩友達のランディ、一番怒らせたら怖いリュミエール、女ったらしの、オスカー、実は、自分より大人なマルセル、何時でも派手なオリヴィエ。それから、 「ルヴァって奴が、いるんだけどさ、ソイツ俺が、あっちに連れて行かれてから、ずっと俺の教育係でさ、最初はやだったんだけどよ、あいつさ、俺がどんなに嫌なこと言っても、やっても、俺のこと、見捨てたりしなかったんだ…。何時でも、俺の話、聞いてくれんだ…。見捨てりゃ済む話、なのによ。…あいつと話してるとさ、なんか、安心するんだよな…」 ホントは感謝してんだよな…。 口が割けも天邪鬼な自分は本人に向かっては言えないと思うが。 でも、多分気付かれてる様な気もする。あの地の守護聖には。
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