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おら、行くぞっ!そう言って二人を置いて歩き出してしまった。
「こうなったら、ゼフェルについて行くしかないよね。行こうランディ」
先に行ったゼフェルに追い付くためにマルセルは走り出す。
その様子を見て、ランディは苦笑しながら手の中の荷物を見た。
「そういえば、これなんなんだろう…?」
マルセルが噴水集合だったのに対して、ランディは、まずゼフェルの私邸に寄ってくれと、メールが来た。
その通りにゼフェルの私邸に行くと、玄関ホールで待っていたゼフェルに(正確にはこの館の無表情な執事から)「持て」と渡されたのが、この荷物。
これが意外と重い。
抗議してみると、自分では重くて歩けないと言われ、絶対嘘だっと言えば、オスカーは涼しい顔して、軽々持ってた、と言われた。
その言葉は、「打倒!オスカー様っ」を掲げている(?)ランディのプライドを刺激したわけである。
と、言うわけで、ゼフェルに良いように利用されてるような気をしつつ、館の執事と何故か出てきたコックに見送られ出発した。(余談だが、ここのコックのチキンカレーは美味いとランディは思っている)
「あいつ、なに立ち止まってんだ?」
「ランディーー!置いて行っちゃうよー?」
その言葉に我に返ったランディは、重い荷物を抱えながら二人を追い掛けたのだった。
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