フェチ・シズム

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なんで、俺がそういう考え方になったのかといえば… ずっと前に、付き合うこともなく終わった年上女に 「彼氏とはしたくないけど、渉とはエッチだけしたい」 っていわれたことがある。 「付き合ってもデートの場所や趣味の違いに驚くことはあっても、それだけでは相手を嫌いにはならない。 それって付き合うから知れる部分で、醍醐味だしね。」 とも、言われた。 別の女には 「だけど、付き合ってからのあっちの相性の会わなさには絶望するのよ。」 だとか、 「どうせ、必ずすることなんだから、先に確認できるならしておいたほうがいいわよ。」 なんて言葉をフラフラしていたからこそ聞けた。 幾ら好きな相手でもソッチの相性が悪いと浮気したくなる、というのには納得がいったし どの人にも 結局別れることになった際に俺への助言なのかなんだったのか… 「男はいいわよね、浮気も性欲だけだって言い訳できるから。 女は心でセックスするのは間違ってないけど…浮気は本気じゃないって言い訳は、させてもらえないのよね。」 とかって、捨て台詞も吐かれた。 他人から見れば俺が振り回しているような関係の中で、 俺自身も求められてたのに、否定されてきてる。 いつもそう。 憂さ晴らしのツールに根を生やさない俺はうってつけだから。 (だからこそ垣間見える本音に触れるっていう醍醐味も、あるんだけど。) カタチに嵌った中からは見えないものが見たくてこうなった。 、
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